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マイカ(雲母)概要


 マイカは、日本名で「雲母」(うんも)と呼ばれる鉱物の一種で、英語の表記
では「MICA」と記されます。マイカの粉末が光を反射してキラキラすることから、
日本では古くは、「きら」、「きらら」と呼ばれることもありました。

 右の写真は天然のインド産白雲母で、写真中一番大きなもので厚みは2cm、
幅は50cm程度の原石です。当社の本社事務所の壁には、厚み0.5cm程度で
幅100cm以上もある巨大な原石が飾られています。天然鉱物の中でこれほど
大きく平面方向に結晶成長する鉱物は、他には無いでしょう。

 産業用途に用いられるマイカ鉱石は、インドの他、中国、カナダ、フィンランド、
ブラジルなど多くの国で採掘されますが、結晶の大きさや純度は産地によって
大きく異なり、その用途も様々です。
インド産白雲母原石

 マイカの一番の特徴は、結晶面が層状に重なったパイ生地のような構造をしており、なおかつ結晶面はフィルムのような弾力性
があるため、大きな面積で非常に薄く剥がれる性質を持つことです。そして薄く剥がしたマイカは、カッターやはさみなどで簡単に
切ることができます。マイカの種類にもよりますが、薄く剥がしたマイカの色は半透明(緑から茶の色の着いた透明)になります。
 その他、電気絶縁性が高い、化学的に安定している、熱的に安定しているなどの特徴があります。

 さて、マイカあるいは雲母と聞いて皆様は何を想像されますでしょうか?
 マイカが私たちの暮らしに欠かせない材料として、身の回りの様々なモノに利用されていることをご存知でしょうか?

 工業用材料としてのマイカには、板状に加工したマイカプレートと、粉末状に加工したマイカパウダーがあります。前者のマイカ
プレートの歴史は非常に古く、19世紀終わり頃に当時のマイクロホーンの振動板に使われて、当時のマイクの性能が飛躍的に
向上して電話機の普及に役立ちました。20世紀初めには真空管の電極保持板に、ガラスの代替として用いられ、真空管の大量
生産を可能にしました。マイカプレートは耐熱性絶縁材をはじめ、マイカコンデンサ、ストーブの燃焼確認窓、ボイラーの液面確認
窓など今でも多くの分野で活用されています。当初のマイカプレートは天然のマイカ結晶でしたが、耐熱性絶縁材向けにはマイカ
パウダーを接着剤で固めた集成マイカ板が現在では主に用いられています。

 マイカパウダーは、古来の日本では襖(ふすま)紙や漆喰(しっくい)壁をキラキラさせる意匠目的で使われることがありましたが、
近年では各種工業製品や材料に優れた物性や新しい機能を付与する機能性無機粉体として活用されています。例えば、自動車、
電子機器、建材などに用いるプラスチックや塗料の機能性フィラーとして、あるいはゴムや陶器の離型剤として利用されます。
化粧品の使用感を向上させる目的で、ファンデーションにも配合されています。
 自動車の塗装色などでパールマイカという言葉を耳にすることがありますが、これはマイカ粒子の表面に屈折率の異なる酸化
チタンなどの金属酸化膜を形成したもので、真珠のような光沢を出すパール顔料のことです。この他、1mm前後と大きめのマイカ
粒子に着色コーティングしたカラーマイカは、人造大理石のツブ状模様を演出するフレーク状色材になります。
 このように多様な市場分野で、マイカパウダーが皆様のお役に立てる材料として活用されるようになったのは、比較的最近のこと
で、実はこの30年余りなのです。産業の発展とともに、これからも新しい活用方法が研究されることでしょう。

 下表にマイカパウダーの主な利用分野をまとめましたので、ご参照ください。

市場分野 効果
化粧品  感触向上、光沢感付与、ファンデーションのケーキング防止など
プラスチック  剛性向上、低ソリ、縦横の成形収縮低減、制振性付与、耐熱性向上、バリア性付与など
塗料  防食、防水、塗膜収縮低減、制振性付与、耐熱性向上など
ゴム  硬度向上、耐熱性向上、制振性付与、離型剤・防着剤の性能向上など
セラミック  陶器離型剤の性能向上、建材ボードの耐火性能向上、マシナブル性付与など
その他  パールマイカの基材粉体、人造大理石のツブ状色材など
 マイカ概要
 マイカの種類
 マイカの結晶構造
 マイカの特性
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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